係り受け関係ルール編
「係り受け関係」ルールは、文を解析して得た係り受け関係を利用するルールです。
例えば「とく」という動詞の漢字の正誤を決定する場合、「とく」に係っている単語の情報が必要です。係っている単語が「自説」なら動詞は「説く」、「問題」なら「解く」で受けるはずです。よって、係る単語が「自説」なのに受ける単語が「解く」や「溶く」だったら誤り、となります。
問題は、係り受け関係は1対1ではないため想定外の単語を受け側と解釈してしまい、誤検知する可能性があることです。「3単語」ルールで例示した「一同に介する」(正しくは「一堂に会する」)のように3単語で構成されていて形が固定されている慣用句の場合は3単語モードを使った方が確実です。
慣用句のように形が固定されていない場合(上記の「自説を説く」など)、修飾語が入っただけで(「自説をとくとくと溶く」だと5単語)3単語モードは使えなくなります。
係り受け関係モードであれば、修飾語が挿入されても係り受け関係を基に「自説」を「溶く」を検知することが可能です。
「単語(受ける)」は正規表現での指定が可能です。
画面1 「自説」「(溶|と|解)(く|か|き|け|こ|きゃ|い)」